【京都 ‐ 家出調査】熊本から家出をした娘さんを捜せ

当社に寄せられた、ある父親からの切実な依頼。
家出をした愛娘を捜してほしいというその願いは、やがて予想もしなかった複雑な人間関係と、危険な影を浮かび上がらせていきました。探偵コスモサポートがどのようにして真実に迫っていったのか、その詳細な記録をここに記します。

【家出調査レポート】京都で見えた泥沼の状態

失踪の経緯：偽りの愛につけ込んだ男の影

依頼者は、熊本にお住まいの梅田順一（仮名）さんです。家出をした一人娘、梅田さくら（仮名）さんの行方を案じて、以前に京都の探偵社XYZ（仮名）に調査を依頼していました。しかし、その探偵社は高額な追加費用を要求する一方で、提供された報告書は信憑性が低く、調査は暗礁に乗り上げていたそうです。

探偵社XYZは、さくらさんを家出に誘ったのが既婚男性の吉川ショウ（仮名）だと報告していましたが、その後の行動調査はでたらめな内容で、依頼者は絶望的な状況に陥っていました

探偵社XYZが報告した、家出の鍵を握る既婚男性。

彼は、既婚者でありながらさくらさんを家出に誘ったとされていますが、その実態は未だ掴めていませんでした。

家出までの詳細な時系列

以下は、家出を計画し、実行するまでのさくらさんの行動記録です。

• 6月7日：午後、ウィークリーマンションに入居。「午後から散歩」とメールで連絡。
• 6月16日：メールで「大学で知り合った友達に高槻に連れて行ってもらった」と連絡。
• 6月20日：写メールで錦天満宮にいることを知らせる（17:44）。
• 6月23日：高槻市城北町のカラオケ店に滞在（1:33〜4:59）。
• 6月27日：マクドナルド三条店（9:49）から三条河原町のカラオケ店に移動し、一人でカラオケ（11:06〜16:59）。
• 7月1日：午前中「サンピアン」へ。カラオケ店で北条アイミ（仮名）という友人と会う（18:01〜22:56）。
• 7月9日：友人に「いい財布を使え」と言われ、中古のブランド財布を購入（約8,000円）。
• 7月11日：化粧品を約1万円分購入。
• 7月12日：ネットで「茨木あたりの賃貸」や「水商売の求人」を検索。
• 7月24日：午前9:30に「祖父宅で友達と練習」と、ギターを祖父宅に運ぶ。
• 7月25日：午前10:30に「祖父宅で練習」と外出。午後に帰宅し、「ギターは友達に貸した」と話す。夕方「明日は遊ぶので夕飯はいらない」と連絡。
• 7月26日：「今日は遊ばず、明日友達と福岡で遊ぶ」と告げる。家にあった段ボールを取った形跡あり。
• 7月27日：午前7:00、武蔵塚駅から電車、新幹線を乗り継ぎ京都へ。22:49と23:27に「住む所も仕事も決まっているから大丈夫」とメール。ブログを閉鎖。
• 7月28日：警察に届け出（熊本◯署）。
  家出翌日朝（7/28, 9:25）の携帯電話の電波発信場所（京都府宇治市◯◯の電波塔から6〜10時の方向（北が0時）1.5km圏内）がわかる（警察調査）。
• 7月29日：auショップに通話履歴を尋ねる(7/29)も、本人（または警察）以外は閲覧不可とされた。

警察が捜索願いを受理したものの、事件性はないと判断されてしまう。

探偵XYZは「ライフラインの名義捜索」に切り替えたが、うまくいかず、調査は行き詰まってしまいました。
そんな中、さくらさんがブログを再開し、京都にいることや「水商売系の仕事」をしていることを示唆する記述が見つかります。
しかし、すでに探偵社XYZへの不信感は決定的なものとなり、ご依頼者様は新たな探偵社を探し、当社にご依頼されたのでした。

京都で大捜索：バトンを受けたコスモサポート

拠点が京都に移っている事で、茨木市の吉川との関係はすでに切れていると判断した私たちは、ブログ情報に基づき、京都での本格的な調査を開始した。

この調査を先導したのは、当社の女性探偵コニン。
コニンは、さくらさんがブログに投稿したたった一枚の風景写真と、警察から得た携帯電話の電波発信情報という、広範囲すぎるわずかな手がかりから、独自の捜査を開始した。

【さくらさんがブログに投稿した一枚の写真】

広範囲に及ぶ宇治市からの電波情報と、この断片的な写真だけが頼り。

【特定した場所の写真とブログ写真の比較】

女性探偵コニンが、Googleマップ上で山や電線の形状を一つずつ検証し、ついに写真の風景と完全に一致する場所を発見した。

※令和7年現在、対象者は引っ越ししており住んでいません

この情報をもとに、現場へ向かった探偵マンが現地確認を行い、写真の背景に写り込んでいたワンルームマンションを特定。
ついに、さくらさんの居場所である京都市某所のワンルームマンション「シエンタ壱番館」（仮名）を突き止めることに成功した。

【さくらさんの安否確認】

居場所を特定できたため、さくらさんの安否確認と生活状況の把握に移る。

調査詳細：初日

14:00：「シエンタ壱番館」での張り込みを開始する。

18:13：206号室から男が外出。車両ムーヴに乗り込み発進する。

※後にさくらさんの同居人Xである事が明らかになる。

19:33：さくらさんが一人で外出する姿を確認する。

19:39：さくらさんが「スーパースマイル」に入店。鍋料理の食材を購入している。

20:06：買い物を終えたさくらさんが「シエンタ壱番館」の206号室に帰宅。

これにより、さくらさんの居場所と同居人Xが特定された。

【Xの怪しい素顔が明らかに】

Xの身辺調査と、さくらさんとの関係をさらに深く調査することにした。
Xの車両（ダイハツムーヴ）は、しばしば京都市伏見区の「第三阪田ガレージ」（仮名）に駐車されており、ここが彼の仕事場に深く関係することが判明した。

そして、調査を進めるうえで、彼の仕事が無店舗型風俗店、デリバリーヘルス「らくらくデリランド」（仮名）の送迎ドライバーであることが判明した。

同所は事務所だけではなく、風俗嬢の待機所としても使われている。

調査詳細：二日目

16:45：「シエンタ壱番館」での張り込みを開始する。
206号室には黒いシーツが干されており、Xの車両（ダイハツムーヴ）は敷地内に駐車されている。

18:55：さくらさんとXの外出を確認する。

19:30：2人が「かに道楽 京都伏見店」に入る。

20:26：2人が、店員に見送られながら出てくる。

20:38：2人一緒に、デリバリーヘルス「らくらくデリランド」の事務所（待機所）がある「ＫＹ第一ビル」（仮名）の一室に入る。

21:26：Xがデリバリーヘルスの送迎業務に入り、各現場へデリヘル嬢の送迎を始める。

22:05：さくらさんもJR京都駅近くのマンションに送られる様子を確認する。

23:00：Xは京都市内を中心に、各所でデリヘル嬢の送迎を続けている。

これらの一連の行動は、Xがさくらさんの家出を食い物にし、自らの仕事に利用しているという、見るに堪えない実態を明らかにするものだった。

ご依頼者様と娘さんの再会

この調査結果を依頼者の梅田さんご夫妻に全て報告し、私たちはさくらさんと面会できるよう調整しました。

面会日当日、ご夫妻に京都まで来ていただきレンタカーを手配、私たちはXとさくらさんを尾行した。

2人が飲食店に入ったタイミングを見計らって合流してもらう作戦を決行。
店内でトラブルになってもご夫妻を保護できるよう、探偵も隣のテーブル席に着いた。

ついに、ご両親と娘さんとの再会を果たせた。
Xは終始うつむき加減で、バツが悪そうな面持ちで言葉は少ない。

当初、さくらさんは熊本に帰ることに強く反対していましたが、ご両親の真摯な説得により、最終的に一旦帰郷することに同意しました。
娘さんは19歳で未成年ではなかったため、Xが刑事事件に問われることはありませんでした。

吉川ショウについて

Xの供述により、吉川ショウは若い女性をナンパしては風俗嬢に送り込む斡旋の役割をしていたことが判明しました。

この探偵レポートが、家出や人間関係に悩む方々の助けとなり、同じような被害に遭う若い女性が一人でも減ることを願っております。

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